hidekatsu-izuno 日々の記録

プログラミング、経済政策など伊津野英克が興味あることについて適当に語ります(旧サイト:A.R.N [日記])

最低限必要な日本史の知識を考えてみた

歴史を学び直した話」の続きと言えば続き。

 

まだ、子供は2歳にもならないのですぐにどうこうするわけではないけれど、ある程度ものごころがついてきたら日本で生活する上で最低限困らない程度の歴史の知識は教えてあげたい。

以前書いた通り、私は歴史にとても疎い。京都駅で適当に散策した挙句の二条城にて立て看板を読み、そこが大政奉還の地であることをはじめて知る、などという感じで本当によくわかっていなかった。平安時代と江戸時代くらいはわかるけれど、その間に何時代があるかも曖昧な感じだった。日本史とはだいたいこんな感じと思えるようになったのも、つい最近のことだ。

 

そういうド素人の私が日本史を見たときに問題だと思うのは、教科書レベルでも覚えなければならない出来事や人物が多すぎる、ということ。正直、観光地や歴史ドラマの背景として必要となる日本史知識はもっと薄くていい。世の普通の人が常識として知っている程度の知識を薄く広く知ることがまず重要で、その他のことは必要に応じて理解していけばいい。小中高と歴史を学ぶ機会はあるものの、あまりにも盛沢山で記憶に残っているのはたいてい最初に学ぶ古代のことばかりではないか。*1

 

そこで最初に学ぶべき最低限必要な日本史というものを考えてみた。

  • 現在は2024年、西暦と呼ばれるものでキリストが産まれたとされていた年を基準に春夏秋冬が2024回ほどあったと思えばいい。
  • 歴史は事実の積み重ねというより、権力争いの記録だと思った方がわかりやすい。
  • 原始時代:700万年前、アフリカ北部で産まれた人類は時間をかけて世界に散らばっていく。4万年ほど前に日本に到達し縄文人の祖先となる。狩猟中心の生活が行われていた(縄文時代)。その後、3000年ほど前に大陸から朝鮮半島を経由して渡ってきた弥生人と共に稲作が伝わる(弥生時代)。現代の日本人の多くは縄文人弥生人の混血をルーツとしている。なお、恐竜は6000万年以上前に絶滅しているため、人類と恐竜が同時にいたことはない。
  • 古代:部族間の争いを経て、300年頃から奈良を本拠地とするヤマト王権が勢力を広げ(古墳時代)、600年頃には今に至る天皇の元での中央集権国家が成立(飛鳥・奈良時代)。この頃、インド発、中国経由で仏教が伝来し、日本古来の神道との融合が進む(神仏習合)。その後、京都に都が移り(平安時代)、東京に首都が移る明治時代まで政治の中心となる。なお、三国志の時代ですら200年代なのでこの頃の日本は中国から見たら蛮族からの成り上がりレベル。
  • 中世:1200年頃から武士が台頭、源平合戦を経て、源頼朝による武家政権が成立。天皇による支配は形式的なものとなり、武士が実質的に支配する時代となる(鎌倉時代)。足利尊氏による室町幕府室町時代)、織田信長豊臣秀吉による短期間の天下統一(戦国時代)を経て、徳川家康が開いた江戸幕府(江戸時代)へと繋がる。
  • 近世:1600年頃から260年間にわたり、いろいろあったがそれなりに平和な江戸時代が続く。この時代に蝦夷(今の北海道)と琉球王国(今の沖縄)を併合し今に至る。ちなみに、蝦夷琉球の人々は縄文人の血筋だそうだ(民族は異なるが同じ人種)。
  • 近代:1860年頃、先に近代化した欧米からの圧力に難しい舵取りを迫られる中、明治維新が起こり江戸幕府に代わり、天皇の権力の復活と共に議員内閣制や資本主義による近代化が急速に進む(明治・大正時代)。神道と仏教も分離(神仏分離)。その後、昭和時代に入ると、列強に追いつけ追い越せと権益確保のため、中国やロシアと戦争(日清・日露戦争)し勝利、台湾、韓国を植民地化。第一次世界大戦では日英同盟に基づき参戦し戦勝国側となるものの野心を見抜かれ、昭和時代に勃発した第二次世界大戦では日独伊三国同盟に基づきアメリカと戦争することに。東京大空襲や広島・長崎への原爆投下などを経て1945年に敗戦。連合国(主にアメリカ)に一時統治されるものの1952年に主権回復、象徴天皇を持つ民主主義国家として生まれ変わり現代に至る。

 

これくらいわかっていれば、歴史の細部も大きな流れの一部として認識できるようになるし、1時間もかからずに説明できるのではないかと思う。間違いがあれば指摘歓迎。

*1:この手のものとしては、ぴよぴーよ速報が有名だが、それはそれで端折りすぎな気がする。