中高生の時に知りたかった英語の話(古英語編)
最近、絶賛子育て中ということもありまったくプライベートな時間がとれない。こんなときにはYoutubeやPodcastなどの音声メディアが重宝する。子供の寝かしつけやちょっとした待ち時間でも聞くことができるのが大きい。
ここしばらくは「いのほた言語学チャンネル」を聞きまくっている。言語学だとゆる言語学ラジオが有名だけれど、こちらは本職の専門家が運営している。
英語を学んでいると、なんでこんな変な綴りあるいは文法なんだろう、と思う点が多いと思うのだけれど実はこんな経緯が、という話が聞けて大変面白い。
たとえば、go の過去形がなぜ goed ではなく went なのか。went は実は意味が似ている別の単語 wend の過去形だったのが go の系列に入り込んだのが原因とのこと。knight の k はなぜ読まないのか。昔は読んでいたが読みだけが変化して綴りは置いてかれただけだった。
日本人は外国語はSVOが主流で日本語は変わっていると思っているが、実はそんなこともなくて、古英語でSOVが使われていたこともあったし世界的には2分されるという話に至っては驚きとしか言いようがない。
どうしても日本人は英語を通じて外国語を習得するので英語がスタンダードだと思いがちだけれど、歴史的にはイギリスの一地方で話されていた言語に過ぎず、単語に至ってはほとんどが古ノルド語、フランス語、ラテン語からの借用語というちゃんぽん言語だということを知ると、だいぶ見方が変わってくる。
なぜ、pig と pork のように家畜と食肉で別の単語があるのか、ということも家畜を表す単語は庶民が使っていた古英語からあった単語なのに対し、食肉は上流階級が使っていたフランス語に語源があるという知識があるとすんなり理解できる。
今でこそ英語の常識のように語られる文法規則が実は昔はそうではなかったという話がごろごろ出てくるし、今も変化し続けているという視点は言われないと気付かない。often の t を発音するのかしないのか、英語の動画を見てるとどちらもあるようでよくわからなくなっていたのだけれど、変化してきているということらしい。
日本語でも若者言葉というものがあるが、世代による言語の変化というのは避けがたいもののようで人工言語であるエスペラント語ですら第2世代では違いが出てくるのだそうだ。
あまりにも面白かったので堀田先生の本も買ってしまった。こちらもおすすめ。
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