最近調べていたプロジェクト管理に関する論文を読んだ感想を Qiita に公開した。
このブログに書いてもよかったんだけど、広く読んでもらったほうがいいやと思って Qiita に投稿してみた。まぁ、結局あんまり読まれないんだけどorz たしかに今更感ある内容ではありますな。
今回、いろいろな論文を実際に読んでみて、こういう結論になるんだろうな、と思っていたことと違う方向に話が進むこともあり、何でも調べてみるもんだな、と。以前なら英語論文一本読むのに数日がかりだったけど、DeepL翻訳のおかげで多少の前処理さえすればサラサラ読めるのは本当にありがたい。
プロジェクト管理に関しては、この業界に 20 年近くいることもあり、これが重要、という勘所があるんだけど、論文では意外に重要視されていないようなので、代わりにこちらに書いておこうと思う。(そういうことなので、まったく学術的根拠はない)
プロジェクトを成功させるために最も重要なことは、適正な予算を確保すべく見積りすることだと思う。予算がない=工数がない、ということだし工数が下振れしているということは工期も不足していることになる。少ない工数・工期でなんとかしなければならないので、テストはおざなりになり品質も下がる。開発者は精神的にも体力的にも消耗するし、上司も顧客も怒らざるを得なくなるし、PMの評価も落ちる。関係者全員が不幸になる。解決方法は簡単で、妥当な予算が得られない、あるいは妥当な見積りが作れないくらい不確実性の高い案件は受注しないことだ。妥当な予算の元でプロジェクトを進める場合、多少トラブルがあってもプロジェクトが完全に破綻することはあまりないと思う。
あとは何だろうか。最近思うのは、PM が決断せずに曖昧に物事を進めるのはあんまり良くないな、とは思う。前述の記事でも「曖昧な要素を確定させていくのがプロジェクトマネージャーの役割」と書いたけれど、何事も落とし所らしきところで一旦決めてしまった方が良いと思う。決めると問題が見えてくるから、そこから各個撃破していけばいい。人間、不思議なもので決めないとまじめに考えないから問題がなかなか表に出てこない。
これでだいたいうまくいくと思うけど、もうひとつ言うなら頑張りすぎないということかも。例えば現行システムをリプレースするような案件でがんばって何でもかんでも変えると仕様が発散しがちになる。困っていることに注力して、誰も困ってないことはいじらない、という自制心が大切です。