前回までのエントリにて、IPAソフトウェア開発データ白書 2014-2015 を元に機能数から工数見積りを行う方法について検討してきた。
先日、IPAソフトウェア開発データ白書 2016-2017が公開されたため、改めて数値の算出を行おうと思う。ただ、前回と同じことをやっても面白くないので、前々から試してみたかった標準工期からの乖離度をパラメータに加えてみることにしてみた。
先に言っておくと、これが意外なほどうまくいかない。標準工期に比べて短納期になるほど機能数に比べ工数が大きくなるように思えるが、実際のデータを散布図で見てみるとまったくそんなようには見えない。
標準工期からの乖離率で調整した工数を使いロバスト回帰をかけてみたが、結果は同様で、むしろ工期の乖離を考えないほうが残差が少なかったりする。
というわけで、最終的には標準工期からの乖離率は考えないことにした。前年のデータと比べると次の通り前回の数値より一割ほど上振れしている。
工数[開発5工程/人時]=131.33×画面数+78.55×帳票数+61.29×バッチ数