hidekatsu-izuno 日々の記録

プログラミング、経済政策など伊津野英克が興味あることについて適当に語ります(旧サイト:A.R.N [日記])

AWS 認定 Solution Architect - Professional に合格した

41歳で自動車免許を取ったというエントリを前回書いたけれども、実は並行して AWS の Solution Architect Professional の試験勉強をしていた。免許で長期休暇を取ったこともあり、受験のタイミングに難儀していたのだが、先日ようやく受けることができ、無事合格できた。点数はわりとギリギリだったけど、この試験は答えが明らかではない際どい問題が多いのでこんなもんかな、と。*1

AWS の試験は、AWS を理解するきっかけづくりに最適だと思う。特に Solution Architect - Associate は教本も増えてきており、一週間ほどで AWS の主要な要素が理解できるようになっているのでおすすめできる。Solution Architect - Professional は範囲が広いわりに教本らしい教本もなく、試験内容自体の難易度も高いが、こんな機能もあるんだという気付きに繋がり個人的には非常に役に立った。一点残念なのは、試験の模範解答が手に入らないところ。受験対策だから仕方ないとは思うものの、誤った理解を正す機会が得られないのは残念だ。

なお、勉強は Udemy で講義と模擬試験の英語版を購入して実施した。だいたい1万円強だったか。受験費用も模試含め 2万円ほどかかる*2ので、会社から合格後の報奨金が出なければ絶対に受験しなかったと思う。

仕事では AWSGCP、Azure、そしてオンプレと広く薄く雑多に関わっているのだが、使ってみると、それぞれ会社のカラーが出ていて面白い。

AWS は、質実剛健というか、マイクロサービス的な提供がされていて、簡単なことでも複数のサービスを組み合わせないと実現できないため、AWS特有の広範な知識を求められる難しさがある。一方で、組み合わせれば大抵のことはできるようになっているのも事実であり、痒いところに手が届くという感覚がある。ここは不便だなと感じると、すかさず新サービスでフォローされることが多く、そういう意味でも安心感がある。

GCP は、シンプルで高品質な感じがある。3クラウドの中では一番わかりやすいし、ひとつひとつのサービスの出来が良いように感じる。一方でシンプルすぎて痒いところに手が届かない感じがある。例えば、CloudSQL と Spanner の中間がないところとか。Spanner はすごいけど、欲しいのは Amazon Aurora なんだけど的な。

Azure は、コンソールのインターフェイスはよくできている。さすがは UI の会社だけある*3。とはいえ、ひとつのサービスにいろんな機能がごちゃっと付いてきたり、サービス間の関連がわかりずらかったり、新機能にもとってつけた感があったりと。どこがとはっきり言えるわけではないのだが、やっつけ感を強く感じる。良くも悪くも Microsoft 製品っぽいというか。

まぁ、三者三様とは言っても、どのクラウドを採用するか迷っている会社があったら、個人的には AWS を押す。最安値での環境構築はできないかもしれないけど、やりたいことはだいたいできるという安心感は大きい。この機能以外はいらない、ということが確実なら GCP を使うのは全然ありだと思う。Azure は……多くを語るまい。

大企業の基幹系の仕事が多いから、いまだオンプレに触れる機会も多いけど、個人的にはもはやオンプレはリスク以外の何物でもないかな、と。好きな時にリソースを増減させられないということがいかに行動を制約するかを考えたら、一見金額が安く見えたとしてもオンプレにするという選択は難しいように思う。特にディスクについては、自由に増加可能なクラウドと事前購入が必須なオンプレでは見積り以上に差が出てくるのではと。

 

*1:実際、海外の対策サイトを見に行くと過去問の回答に対する意見が割れている場面をしばしば見かける。

*2:本当は 3万円以上かかるが、Associate を取得すると半額チケットが貰える

*3:というより AWS Console がわかりづらすぎなだけなんだけど