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hidekatsu-izuno 日々の記録

プログラミング、経済政策など伊津野英克が興味あることについて適当に語ります(旧サイト:A.R.N [日記])

女性だけで企業を作るべき理由

政策

女性の社会進出が言われて久しい。1986年に施行された男女雇用機会均等法をはじめ、先日成立した女性活躍推進法など、少なくとも法律上は、女性が男性と同等、場合によってはより優遇されている。実際、90%台の男性就業率に対し、70%台という状況は、育児、出産、専業主婦という女性を取り巻く環境を見ればそれほど問題ある水準とは思わない。

しかしながら、現実の雇用においては女性が男性並みに扱われる状況にはなっていない。平均年収で見ても、男性の500万円台に対し、女性は200万円半ばにとどまっている。上場企業に占める女性役員の割合を見ても1.2%に過ぎない。

さて、この問題は一見すると日本特有の女性蔑視の社会風土に思える。現在に至るまで、仕事は男性のものという意識は根強い、とは私も思う。

これは、もし社会が女性に女性らしさを求めるならば、女性は自分の優位性を最大限生かすために仕事に直結するスキルよりも、家事などのスキルを重視する結果、賃金が低下するといった鶏と卵の関係にもなっているため、意識改革は必要だろう。

しかしながら、差別問題については先進的なはずのアメリカにおいてすら女性役員は20%程度にとどまっていることを知れば、キャリアという面では今なお世界的に不利な状況に置かれていることがわかるようにも思う。先進的な国で同じ傾向があるという状況は、単に差別という枠組みだけで捉えてはならないことも意味している(なお、管理職では40%を超える状況にはなっている。それに対し日本は10%台)。

この理由としては次のようなことが考えられる。

  • 社員の獲得、教育には著しくお金がかかる。もし、彼女を雇い優秀な社員に育て上げたとしても、結婚や妊娠を機に辞めてしまうかもしれない。そうすると投資が無駄になってしまうのではないか。

女性ならではのイベントの「可能性」が女性全体への期待値を引き下げてしまうのだ。これは大きな問題だ。

前述の考え自体は「合理的」であるため、これを解決するには「正義」に訴えかけるしかないようにも思われる。しかし、最近、女性だけの会社が増えれば、この問題はある程度緩和されるのではなかろうか、と思いついた。

ようは、男性と女性が混在する職場では、結婚や妊娠による退職という「可能性」で男性の方が扱いやすいという選択がされやすいのであるから、女性だけの職場にしてしまえば、同じ条件となるから、少なくとも「可能性」で不利益を被ることはない。

日本は今後、労働者人口は減っていく一方なのであるから、現在、十分に活用されていない女性を活かすことは移民よりもはるかに重要なことである。それだけではない。男性、女性の能力の分布が同程度であるならば、企業にとっても女性という優秀な人材群が安い価格で市場に存在していることになる。これは大変、もったいないことだ。

政府は、女性活躍推進法のような口先だけの意識変革だけではなく、例えば、女性だけによる起業を助成するといった形で「合理的」に女性の社会進出を促進する策を打ち出すことが望まれる。

 

追伸。センシティブな話題であるので、できるだけ差別的にならないよう気を付けて書いたつもりではあるが、私も日本人男性であるからバイアスがないとは言い難い。他意はないけれども失礼を感じられたなら申し訳なく思う。