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hidekatsu-izuno 日々の記録

プログラミング、経済政策など伊津野英克が興味あることについて適当に語ります(旧サイト:A.R.N [日記])

あなたの賃金の物語

マクロの視点 国民の賃金水準は、ひとりあたりのGDPで決まる。GDPは国内の総生産であるから、国民の数で割れば、ひとりあたりの生産物の割当が決まることを考えれば当たり前の話ではある。単純に平均賃金を比較しても、国ごとの制度の違い(税制や会社負担の…

組織についてのエトセトラ

先日、「HIGH OUTPUT MANAGEMENT」を読んだ。インテルの創業者であるアンドリュー・S・グローブが書いた本で、当時の経営者はみんな読んでいたらしい。他の本で任天堂の岩田元社長などが実践していると書かかれていたワン・オン・ワン*1などはもしかするとこ…

「ダメな統計学」お勉強メモ

アレックス・ラインハート著「ダメな統計学」は、いわゆるトンデモ統計批判の書ではない。ここで説明されるのは、科学者が意図せず間違って使用している確率・統計の手法についてだ。科学者ならば統計についての知識水準は高いものがあるのだろうと思ってい…

新・工数見積りの海を彷徨う

前回までのエントリにて、IPAソフトウェア開発データ白書 2014-2015 を元に機能数から工数見積りを行う方法について検討してきた。 先日、IPAソフトウェア開発データ白書 2016-2017が公開されたため、改めて数値の算出を行おうと思う。ただ、前回と同じこと…

機械学習をさらに理解する

前回のエントリで機械学習とは空間に線を引く作業に他ならないと書いた。これはこれで正しいとは思うのだけれど、さらに調べていくと例外も当然ある。具体的にはベイズ統計を用いた機械学習モデルがそれにあたる。 古典的な確率論では、誤差に分布があるだけ…

機械学習を理解する

機械学習には昔から興味がありSVMとかちょくちょく調べてはいたのだけど、体系的理解がなく、全体としてはもやもやした感想を持っていた。 先日、特にきっかけがあったわけでもないのだけれど、急に思いたち機械学習で用いられる手法を整理すれば何かわかる…

データモデリング・テクニック

社内勉強会用に流用するつもりではあるんだけど、一度データモデリングについては考えをまとめておきたかったので、資料化してみました。 データモデリング・テクニック from Hidekatsu Izuno データモデリングについては、昔読んだ本を読み返したりもしたの…

「科学が役に立つ」について思うこと

ノーベル医学・生理学賞の受賞が決まった大隅教授の 「科学が『役に立つ』という言葉が社会を駄目にしている。本当に役立つのは100年後かもしれない。将来を見据え、科学を一つの文化として認めてくれる社会を願っている」 という言葉が注目を集めている。と…

才能か努力か(おかわり)

以前のエントリーで「超一流になるのは才能か努力か?」を取り上げたけれども、その後、バランスを取るためにこれも読め、というツィートで紹介されていたのが次の本。 スポーツ遺伝子は勝者を決めるか?──アスリートの科学 (ハヤカワ・ノンフィクション文庫) …

Rust 言語で JNI ライブラリを作る

Java にはプラットフォーム固有のライブラリを利用するために JNI (Java Native Interface) という機構が用意されている。この機構の問題点は、どこのプラットフォームにバイナリを持っていっても同じように動くという Java の最大の利点を失わせてしまうこ…

プロジェクトマネージャーが本当に気にすべきこと

仕事柄、プロジェクト管理についてはいつも関心を向けているのだけど、私自身があまりプロジェクト全体を管理する立場にないこともあり(基本、アーキなので)、なかなか考えをまとめる機会もなかった。たまたま、本屋でパラパラと PMBOK の本を眺めていて思…

最強の圧縮アルゴリズム ZStandard を試す

以前「続・圧縮アルゴリズム(実測)」というエントリにて、各種圧縮コマンドの特徴を調べたが、このたび facebook より最強と名高い ZStandard がリリースされたので、追加で実測してみた。 以下はその結果。圧縮率はほぼ GZip 同等にも関わらず、圧縮時間…

才能か努力か

Twitter で話題になっていた「超一流になるのは才能か努力か?」が届いたので読み始めたところ、これがべらぼうに面白い。最近やってる社内勉強会でそのうち話そうかという気になり、勢いでプレゼン資料まで作ってしまった。 才能か努力か from Hidekatsu Izu…

Embulk の実行可能 jar ファイルの面白さ

仕事でDBのマイグレーションに関わっていて、データの移行に適した良いツールないかなと探していたところ embulk というツールを見つけた。結構、流行っているということで調べ始めたところ、実行ファイルが面白い仕組みになっている事に気づいた。 embulk …

なぜ相対的な人事評価制度は廃止されるべきなのか

先日、「悪いヤツほど出世する」という本を読んでいた時に、なるほど相対的な人事評価制度は廃止すべきという考えはもっともである、という結論に思い至った。*1 悪いヤツほど出世する 作者: ジェフリー・フェファー,村井章子 出版社/メーカー: 日本経済新聞…

続・圧縮アルゴリズム(実測)

以前のエントリでは、文献をベースに圧縮アルゴリズムの違いを一覧化したが、この度、Windows Subsystem for Linux がようやく一般公開されたので、その環境上で実際に各種圧縮プログラムでの圧縮効率を実測してみた。 データとして使ったのは、郵便番号ダウ…

超高速開発とは何か

ここ数年、超高速開発という言葉をよく聞くようになってきた。いくつかの製品が発表されただけではなく、「超高速開発コミニュティ」の設立されたり、日経コンピュータでも「広がる超高速開発」という記事が取り上げられるなど、ひそかにブームが起こりつつ…

圧縮アルゴリズム(メモ)

ログの圧縮は今まで gzip を使ってたのだが、そのままでいいのだろうかとふと思い最近の圧縮アルゴリズム(あるいはライブラリ)をググってみた。 その結果を gzip を 1.00 としてまとめたのが以下の表となる(小さい方が良い)。 今回の内容は gzip を基準…

最近の経済について思うこと

経済について書くのが最近気恥ずかしくなってきたのでできるだけ書かないようにしているのだけれど、たまにはということで書いてみることにする。 最近の経済状況は、正直なところよくわからない。いや、元々専門家ではないのだからわからないのも当然ではあ…

ガルム・ウォーズ見てきたよ

私を含むある一定の世代の人々にとって押井守は崇拝される存在である。実際のところ、宮﨑駿の圧倒的な認知度に比べ、押井守の世間的な知名度が低いことは請け合いなのだが、クリエイター系の人々への影響という意味では宮﨑駿を遥かに凌ぐ。映画「攻殻機動…

続・工数見積りの海を彷徨う(ロバスト回帰編)

前回のエントリでは、通常の回帰分析を用いて、機能数から工数を算出したが、その結果を見ると、経験的な工数に比べ、多少高めに出ているのではないという疑念があり、改善の余地があるのではないかと考えていた。 勘と経験よりもデータから求められた結果の…

工数見積りの海を彷徨う

工数見積りが難しいのはわかっているのだが、そうは言っても根拠は欲しい。この業界に入ってからずっと考え続けているのだが、やはり難しい。 この手の工数、工期という話題の時、役に立つのは次の資料だ。 IPA ソフトウェア開発データ白書 JUAS ソフトウェ…

睡眠を科学する

たまに布団に潜り込んでも目が冴えてまったく眠れないことがあった。心配事があって眠れない、ということも時にはないわけではないけれど、どちらかと言うと、理由もわからずただ眠れない、ということの方が多かった気がする。 最近は、朝日が入るマンション…

カルビーの失敗から学べること

カルビーがKPI導入の失敗から、それをどのように解決したかという記事を読んだ。 この記事を読んで、最近思っていることがちょうど重なった。 経済学や経営学に限らず、最近はエビデンスを重視する傾向が強まっており、それ自体は根拠もなく勘と経験に頼って…

なぜ労働時間規制は政府が行わければならないか

昨今、ブラック企業問題が新聞を賑わせたこともあって、労働時間の上限規制を強める方向に動いている企業も少なからず出てきているらしい。もちろん、これはいいことなのだけれども、労働時間規制は個々の企業に任せていいかのように思うとしたら考えものだ。…

キチガイ経営者セムラーの経営手法が超合理的だった件

タイトルには多少語弊がある。このエントリを要約するなら「セムラーという経営者はキチガイに違いないと勝手に思い込んで著書を読んでみたら、あまりにも合理的で驚いた」だろうか。ただ、セムラーの経営手法を知れば、あなたもきっとキチガイだと思うだろ…

良い管理職の条件

最近、経営系の本から派生して、管理職に関する本をいくつか読んだのでその話を書こうと思う。 管理職とひとことで言っても切り口は多様にあり、一冊で総覧的に読める本には今のところ出会っていない。一方で、「リーダー」とひとこと書かれていても、経営者…

Cooking as code

ただのネタなんだけど、cookpadあたりやってくれないかな、という期待を込めて書いてみる。 Twitter を眺めていたら、 なるほど、プログラマーにとっては、料理の作り方を文章で書かれるより、フローチャートの方がわかりやすいってわけか。 pic.twitter.com…

性別、国籍、年齢の多様性は組織にマイナス

「世界の経営学者はいま何を考えているのか」の著者、入山章栄氏の新著「ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学」に面白い話が載っていた。 ビジネススクールでは学べない 世界最先端の経営学 作者: 入山章栄 出版社/メーカー: 日経BP社 発売日: …

低額のベーシック・インカムじゃダメなの?

フィンランドがベーシック・インカムを導入するのでは? という観測が流れ話題になっている。 どうも、この話まだ検討中の内容にすぎないということで、この社会実験の実現はまだまだ先のことになりそうなのが残念ではあるけれども。 ベーシック・インカムと…

各データベースで使える識別子

複数データベースに対応したシステムを作ってるとよくわからなくなるのでメモ。 こういう話題だとなにかと Oracle が ANSI標準に沿わないと槍玉にあがるが、MySQLの方が意外と鬼っ子だったりする。 Oracle Database 英字で始まる 英数(A-Z0-9)、アンダース…

elasticserch で全件データを取得する

elasticsearch で from/to を指定せずに検索したところ、なぜか10件しか取得できない。調べたところ、なんと to のデフォルト値は無制限ではなく 10 件となっている。 なるほど、それならばこの値をものすごく大きい数にすれば解決できなくはない。しかしな…

続 React 始めました。相変わらず React.js + Webpack の環境構築。

前回の記事では、Webpack 遅すぎて困ったという話で終わってしまったのだけど、その後、webpack dev serverを使えばリアルタイムプレビューできるよという噂を聞きつけ使ってみたところ、即座に反映することが確認できた。 動作を見る限り、オンメモリで差分…

MorphDOM を使って jQuery replaceWith を置き換える

仕事では相変わらず jQuery を使っているのだけれども、画面の書き換えには replaceWith を多用している。昨今のブラウザはものすごく高速なので、さほど遅さを感じるわけではないけれども、それでもタブ移動のような場合には、遅れを感じてしまうことがある…

React 始めました。あるいは、React.js + Webpack の環境構築。

このブログの説明を読むと「プログラミング」という文字が見えるはずなのだけど、今現在に到るまでまったく書けていないということもあり、ずっと興味を持っていた React.js に手を付けてみることしてみた。 ところが着手してみると、Node.js のメジャーバー…

日本企業がプライベートに介入しすぎる件について

何を今更と思う人もいると思うのだけど、最近、技術系ポッドキャストを聴くようになった。インターネット中心の生活だと、目はどうしてもディスプレイに向いてしまうので、ここ10年くらいテレビを見ることはめっきり減った一方で、耳で情報が得られるポッ…

褒めるべきか叱るべきか、それが問題だ。

私自身、短気な人間であり、頭にくることも多々あった。そのことを自覚してからは、ずいぶんコントロールできるようになったとは思う。少なくても、プライベートであれば頭に来ることがあっても、とりあえず軽く流せばいいと思えるようになった。世の中、子…

なぜ大企業ではイノベーションが生まれないのか

「「大企業からイノベーションは生まれない」の常識は覆せるか?」という記事を見つけたので、それをネタに最近考えていることを書いてみる。 先に断っておかなくてはならないのは、大企業でイノベーションが起きないというのはイノベーションの定義によると…

女性の給与が低くなる理由

以前、「女性だけで企業を作るべき理由」を書いたが、これは客観的な指標を元にしているもののその理由については私見に基づいている。 私の考える理由は、出産の可能性が出世の機会を制限しているのではないか、という点にあったのだが、最近読んだ2冊の本…

Seasar Conference 2015 行ってきた

基本、出不精(体型も)なので、こういう技術カンファレンスにはめったに参加しないのですが、最後の Seasar Conference らしいとの噂を聞きつけ、行ってきました。 あまり職務経歴上はSeasar2との関係はない(実案件でも最終的には使っていない)ということ…

ビジネスに役立つ経済学

ご冗談をあはは……と思うのが人情であろう話題なのは間違いない。通常、 経済学でお金持ちになった人なんているんですか? いえ、経済学というのは限られた資源を有効に利用するための学問なので、個々人が金持ちになるための学問ではないんですよ。そういう…

「はじめよう! 要件定義」に学ぶ要件定義の本質

はじめよう! 要件定義 ~ビギナーからベテランまで 作者: 羽生章洋 出版社/メーカー: 技術評論社 発売日: 2015/02/28 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (2件) を見る ビジネス書にしろ仕事術の本にしろ、多くの本は勝者バイアスにかか…

IT技術者は仕事への満足度が低い、というお話

最近、スラドにて以下のような記事が掲載された。 この記事で興味深いのは、ブラックな労働環境で有名な日本のIT産業ではなく、比較的年収も高く、世界最先端の環境にあるアメリカのIT産業であることだ。 以前、「「業務系SEの末路的なお話でして」と一人当…

評価は必要だ。だが、強制ランキングシステムはいらない。

本題に入る前に強制ランキングシステムとは何かということを説明する必要がある。強制ランキングシステムとは、社員を評価し、上位20%程度に著しく高い報酬を払う一方、下位5~10%を解雇するというシステムである。 日本では、ほとんど導入されていないが、…

女性だけで企業を作るべき理由

女性の社会進出が言われて久しい。1986年に施行された男女雇用機会均等法をはじめ、先日成立した女性活躍推進法など、少なくとも法律上は、女性が男性と同等、場合によってはより優遇されている。実際、90%台の男性就業率に対し、70%台という状況は、育児、…